「ぴゅっ ぴゅっ ぴゅっ」


このごろ、週刊少年マガジンにてとある料理マンガ(グルメマンガ?)が連載されています。
これ読んでる方でどの程度の方が、このマンガを知っているか解りませんが、そのマンガのタイトルは・・・


「天才料理少年 味の助」(宗田豪)


タイトルからして直球勝負、もう少しひねってもいいんじゃないか?
今現在、俺が読んだマンガの中でかなり上位に来るほどの「斜め上マンガ」

今回は、第1話目のストーリーと共に登場人物の紹介をやっていきます。
当然ツッコミ付きで。



昔  一人の伝説の料理人が居た
  ありとあらゆる国の料理を 本場のシェフよりも完璧に仕上げた
     その男は“百の味覚を持つ男” 百舌と呼ばれた


冒頭の説明書き、ちなみに百舌は「いろいろな鳴き声をする」ことから「百舌」と呼ばれるのですが、
そんなことより「百の味覚」を一つ一つ説明して欲しいものです。
本編の方は家庭科の調理実習の場面からスタートしてますが・・・

卵を原材料にどうすればこんなものが出来るのか?

と、言うくらいひどいオムレツが登場、卵の料理だとは思えません。
大学の頃「素材の味を殺しきる」とまで呼ばれた女性がいましたが、そいつよりひどい。
それを罵る家庭科の先生。
しかし、イスに座る生徒と生徒の作った料理、生徒を罵る先生・・・


一体、どのような調理実習が行われたのか、非常に気になります


そんな中、一人フライパンを振る生徒が・・・
その生徒こそ主人公「徳川味の助」


なんでこいつだけ料理作ってんの?


どうやら主人公は 「団体行動ができない子」のようです。
しかも、作った料理は「カニ玉」!!
家庭科の調理実習、お題は「オムレツ」、できたのは「カニ玉」・・・


カニはどっから持ってきた!??


オムレツの調理実習でカニを用意するなんて、なんて準備の良いことでしょう。
っていうか、ホントにどんな調理実習なんだ?
家庭科の先生に指導案の提出を要求します。

とまぁ、冒頭の調理自習だけでも不自然さがにじみだしてます。


場面は変わって味の助の実家である「洋食屋」へ・・・
「特製中華カニ玉 試食お願いします!」
って言ってたくせに、実家は洋食屋・・・

洋食屋がなぜにオムレツを作らない!?

天才料理少年だからなんでも作れるって事を見せたかったんでしょうか?
で、この洋食屋、味の助とその母親で経営しているようですが・・・


“うちはお母さんと二人っきりで暮らしてたんだけど
  ある時お母さんが家庭料理の店として「mama」を始めたんだ
   でも実は・・・お母さんがすごく料理が下手だったんだ”


お母さんがすごく料理が下手だったんだ



お母さんがすごく料理が下手だったんだ



( ゚Д゚)ハァ??

この親にしてこの子あり


故に母親の変わりに料理を作るようになり、それで味の助君は料理が上達したとの事・・・
後の記述でこの店は味の助のじいさんが始めた店で、お母さんはその店を復活させたと言うことみたいです。
しかし、料理ベタなのになぜ故?
ここで一端、徳川家の家庭の事情を整理しますと・・・


お母さんは料理が下手
    ↓
なのに洋食屋を始める
    ↓
味の助少年頑張る
    ↓
結局、店の料理は味の助が作ることに


職業選択の自由 万歳!!


・・・お母さんの洋食屋経営に、何か陰謀を感じるのは俺だけでしょうか?
自分の家の手伝いは労働基準法には触れないのかな・・・

さて、そんな洋食屋に今回のキーマンともいえる人物が来店。
その名は「料理界の番人 神宮寺徹」
日本料理界の頂点にいる人物らしいです。

その神宮寺のおっさんはメニューを見て


「何か丼物をもらおうか・・・」


おっさん、ここ洋食屋!!


メニューが見えんのか?
お母さんはとりあえず断ろうとしてますが、結局味の助君は丼物つくりをすることに。
で、出てきたのはソースカツ丼。
ちなみに俺はソースカツ丼はカツ丼として認めない、カツ丼なら卵でとじろよ!

料理界の著名人が来店し子どもがカツ丼を振舞うこの流れ・・・某グルメマンガそのまんま。
しかし、このおっさんが


「うまいぞぉぉぉ〜〜〜!!」


とはならないんですが。
で、このソースカツ丼ですが、おっさんのツレには大好評。
薄いバラ肉を重ねてあるらしく、非常に肉汁のあふれるカツに仕上がってます。
驚くべきは、トンカツの肉汁があふれる擬音・・・

ぴゅっ 


ぴゅっ



ぴゅっ



・・・何のマンガだよ

このマンガ、一部では「擬音がエロい」と大絶賛です。
しかし、おっさんはカツを一口食べて箸をおきます。
お気に召さなかった様子です。


「こんな物は丼とは呼べんわ!!!」


と、きついお言葉。

そうだ、ソースカツ丼は邪道だ!

でも、おっさん顔のアップで1ページ使うなよ。
そして、味の助君の店は最低ランクの店の烙印を押されてしまいます。
この時点でようやくおっさんが日本料理界の頂点にいることがわかるわけですが・・・

もっと早く気付かないか普通

洋食屋で丼物頼んで店中の注目を集めて、誰も気付かないなんて所詮あまり有名人じゃないな。
それなのに、雑誌に悪評が載ったって騒いでも白々しいですな。

それとも料理界の著名人って所詮そんなモンなんですかね?

その悪評のせいで、客足がぱったり遠のき、お母さんは倒れてしまいます。
しかし、この店の客は味の助と同じ学校の生徒だったり、


「いや〜 味ちゃんはほんと上手になったね〜」「うんうん」


などといってる、いかにも常連さんたち。
雑誌の記事一つでこの人たちまで来なくなるもんなんですかね。


お母さん 都会は冷たかとこばい・・・


そんなうわべだけの常連さんを取り戻すため、日夜丼作りに取り組む味の助。
しかし、作業は難航しています・・・
あげく「わかんねーよ ちくしょーっ!!」とファビョってます。

_,-"::::/    ̄"''-                    ヽ::::i
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      ムキ━━ i|          .|i ━━━━━ッ!!!
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          .i|   ∩#`Д´)'')  |i
          i|    ヽ味ノ助ノ    .|i
      _,,  i|      (,,フ .ノ      |i
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ページ数が多いからって、主人公の絶叫で見開き使う必要も無いんじゃなかろうか?

そんな味の助のもとに幼馴染の「萌乃香(ほのか)」がカツサンドの差し入れを持ってきます。


“味の助くん どうしてるのかな 学校にも来ないで

学校にも来ないでって・・・そりゃまずくないか。
萌乃香はカツサンドを味の助に渡し、味の助のお母さんのとこへ去って行きます。
その後に泣きながらそれをほおばる味の助、すると味の助君えらいことになってしまいます。

“「舌」が爆発しそうだ!!”


“なんだよ これ”


キィィィィィィン


“聴こえたよ!! 料理の声が!!”

・・・お前はサイコメトラーか? そんな演出でした。
そんで、神宮寺のおっさんと再対決!

“私を二度も不愉快にさせて 営業を続けられる店は無いと知れ!”


ヤクザかお前は!?


店を守りたい一心ではフライパンを振るう味の助! 
演出が中華一番に似ていることは、この際黙っておきましょう。

で、出てきた料理は「オムレツ風親子丼」

家庭科の実習でも作らなかったオムレツをやっとココで披露しました。
そのオムレツの中には、大量の肉汁が入っていて箸でオムレツを割るとそれがあふれ出します。


トロトロ


でら〜〜〜


タプタプ


ぴゅうっ


だから 何のマンガだよ?

擬音だけだと限りなく18禁、そんな音かはご想像にお任せします。
擬音でおいしさを伝えることは不可能ですね、このマンガ。
あふれ出した肉汁によって完全に浸されるご飯。
神宮寺のおっさんは一口食べた後に箸をおきます。


またダメなのか・・・という雰囲気の後、スプーンで狂ったように食べるおっさん。


どうやら箸では食いにくかったようです

丼は箸でかきこんでなんぼだろうが!! (俺個人の主張)

そらあの肉汁じゃ、もはや雑炊と大差ないだろ。
そして、完食しておっさんの一言・・・


“うまいっ!! 久し振りにいい丼を食べた!”


洋食屋めぐってメニューに無いもの作らせたんじゃ、いい丼食べれないだろう


で、今回はこのままハッピーエンドか?と思ってたら・・・
場面がどこぞの厨房に移り変わり・・・

“こいつが徳川味の助ね”


“僕が必ずたたき潰してやる!!”



−−−料理に目覚めた味の助の前に
               はやくも強敵が・・・!?−−−


この引き方嫌だなぁ・・・こんなに堂々と伏線張るなよ。
次回は55ページ、宗田君はもう少し丁寧にコマ割りしましょう。
「Dreams」みたいに大胆にページを使わないように。



90ページ超えるマンガだとどうしても長くなるな。
結局、読んだことある人にしかわかんないだろうな。
まぁ、このマンガがネタを提供してくれる限り、こっちもそれに答えて行きます。
期待通りに次回もツッコミどころ満載なんですが。

                                               H15・12・13



問題の「オムレツ風親子丼」

これが各方面で物議をかもし出しています、見ようではヤヴァいものに見えると・・・
思春期で想像力豊かな少年は見ないほうがいいです。
また、やましい心をお持ちの方も閲覧はお控えください。