「逆襲の肉汁!?」


祝・肉汁復活!!




「天才料理少年 味の助」(宗田豪)


久方ぶりの肉汁、第12話のレビューです。


前回、京極一との料理バトルを承諾した味の助
そして、審査員である神宮寺徹の娘・上村まどかから勝負のテーマが提示される・・・


“今回の料理のテーマは”

“おいしい音の料理よ!!”





とまぁ、一枚のCD(?)を持って説明してくれてますが、



前回のラストに出てきたこの箱には何の意味もなかったんですか?
つーか、箱はどこに行った?
一週休んで前回の引きも忘れてしまいましたか宗田先生?




しかし、これはとんでもない勝負になったモンです。
よりにもよってテーマは「音」


“私は歌手! だから・・・・おいしい音を聴かせて欲しいの”















ぴゅっ ぴゅっ ぴゅっ


トロトロ でら〜〜〜 タプタプ ぴゅうっ


でゅわあっ ぴゅるるるっ じゅん


ドロ ドロ〜〜ッ


チュルチュル チュパッ


・・・(;´Д`)ハァハァ 満足ですか?





これまでに出てきた擬音をまとめてみましたが、とてもおいしい音とは思えません。
これで音をテーマに料理勝負をするなんて・・・
曙が今度は短距離走に挑戦するくらい場違いな勝負だと思うのは俺だけですか?
しかし、改めて並べるとすごい擬音だな・・・


さすがに厳しい勝負だと思ったのか、あせる味の助・・・
それとはうって変わって余裕の一


“簡単だね・・”

“まどかさんにおいしい七色の音の料理を召し上がって頂きましょう”



すでにメニューが決まったようです、さすが天才料理少年。


“明日の勝負を楽しみにしてるよ!”


と、いつの間にか勝負を明日決めてその場を去っていく一。
ついでに神宮寺親子も去っていくようです。


“まぁ一くんに勝つのは難しいだろうけどねー”


と帰り際のまどかの一言。


“何ですって〜!?”


と、ぶち切れたのは萌乃香ちゃん。
前回は・・・


“高級レストランでシェフとして働いてる一くんと”

“味の助くんとじゃあまりに違いがありすぎるわよ!!



とか言ってたんですがね。
一週休んだら前回のことはリセットですか宗田先生?

そしてぶち切れた萌乃香は味の助をつれて中華料理店(?)に向かいます。
何品か料理を注文し


“いいっ!? たくさん食べて何かヒントをつかむのよ!!”


どんな理屈ですか・・・


“何よあの娘!! まるで最初から・・味の助くんが勝てないみたいに!!”


とにかくぶち切れて前回言った事を揉み消したいんでしょうね。
暴走状態の萌乃香をよそに真剣にメニューを考える味の助・・・
そんな味の助の目に映ったのが、厨房の燃え盛るフライパン。
その炎を見た味の助は・・・


“そーか・・これだったら・・!!”


と何かを閃きます。
そして勘定を萌乃香に任せて走り去る味の助。



それにしても前々回に「命の弱ってる人を見ると舌が熱くなる」との設定が出来上がってますので、
メニューを考えるなら病院にでも行ったらどうでしょうか?





「ちょっと熱っぽくて・・・」  キィィン

「先生、血圧が下がってます!」  キィィィン




「コンヤガ ヤマダ」  キィィィィィン




「・・・ご臨終です」  キィィィィィィィィィィン






もう百舌の舌は発動しまくりですよ、さぁ病院に逝きましょう!
ついでに精神科で診察を受けることをお勧めします。




場面は変わってどこかの厨房。
一とまどかが会話をしているようです。
別に大した会話はしてませんので省略!!




またしても場面は移り変わり、家に帰って調理を始める味の助。
どうにか店の支払いを済ませた萌乃香もやってきます。


“一体何なの味の助くん!? 急に走り出したりして・・”

“この音ならおいしそうって思える料理を思いついたんだ!!”



その料理は・・・


ギョーザ・・・俺はギョウザだと思うんですがね・・・



そしてギョーザを焼きにかかる味の助、どうやら焼きギョーザみたいですね。



熱した鉄鍋にギョーザを並べる
   ↓
お湯を入れて蒸らす
   ↓
蒸らしたら油を入れる



と、ココまでは普通の焼きギョーザです。


“ここでさらにひと工夫あるんだ!!”


と味の助、何かをかき混ぜています。


“何その白い水!? どうするの!?”





毎晩1人で自家発電して溜め込んだんだ


“小麦粉をお湯で溶いたんだ!!  そして・・”


“これを鍋に入れる!!”


“後はフタを閉めて待つ!!”



途中御見苦しい表現があったことをお詫び申し上げます




さて、こんな感じで出来上がったギョーザは・・・


“これがおいしい焼きギョーザの天使の羽根だよ!”


“うわぁ!! パリパリでおいしそう!!”





これ単なる羽つきギョウザですよね。
こんな俺でも作ったことのあるような料理を長々と説明されてもねぇ・・・
料理のネタも段々ありふれたものになってきてませんか?

それでもこのマンガのメインは料理自体ではないので良しとしましょう。
それではこのマンガのメインである試食シーンに移ります。
今回の犠牲試食者は萌乃香ちゃんです。



カリッ


“うわぁっ いい音”



やればできるじゃないですか、普通の擬音ですね。
しかし口元をアップにする理由は? 何をイメージしてるんですか宗田先生?


“裏が香ばしくてカリッとして まわりの羽根もパリパリ!!”


ココまでは普通の餃子の感想ですね。
しかし、宗田ワールドはココからが違います。



“それに中から・・”








中から・・・・!?















肉汁キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!


これが宗田ワールドです、復活した肉汁!!!
欲を言えば「ぴゅっ」がないのが少し残念ですね。
久々の味の助の肉汁に感動したのか・・・




萌乃香の目がイッちゃってます。


“すごいよ味の助くん!!”

“これなら絶対イケるいけるよ!”



喘ぎ声を出すべた褒めの萌乃香。

しかし、当の味の助は浮かない表情。


“まだ何かできる気がする・・!!”


この羽根つきギョーザでは納得できないようです。


“もっとおいしい料理を作りたい!!”


“みんなが喜ぶ   誰もが幸せになれる料理を!!”


“もっともっとおいしい料理を作りたい!!”












ドクンッ

















瞳孔開いてないか、味の助?

完全に目が逝ってます、おじいちゃんがお迎えに来たんですか?


それにしても「命の弱ってる人を見ると舌が熱くなる」と言う設定を早くも無視!!
いい加減この辺のテコ入れは慣れましたがね。
思い切って「能力の成長」と言うことで広い心で見ることにしましょう。


・・・今回だけね・・・


さて味の助くんは一体何を閃いたのでしょう?
新たな食材を取り出す味の助・・・


“豚骨 鳥ガラ・・  鳥皮・・牛骨に・・ テール!!”


“これって・・全部捨てちゃうようなゴミじゃないの!?”



少なくとも鳥皮とテールは食えると思います、それに豚骨がゴミとは何事だ( ゚Д゚)ゴルァ!


“これでいいんだ!!  これで作れるよ!!”


“魔法の音の料理が!”



“え・・!? 魔法の音!?”






魔法の音かどうかは解りませんが、この料理の工夫が

鳥皮を餃子の皮の代わりにする」
豚骨・鳥ガラ・牛骨でスープを取って、それで小麦粉を溶いて羽根を作る
テールは具の中に・・・?」

とか言うありふれた物だったら、とりあえず来週号のマガジン窓から放り投げるね。
ココまでやっといて実は餃子は作らないとかだったらマガジンは焼却します。





それでは次回予告



ええっ!!

魔法の音の料理って・・!?

次号満腹必至の一挙2話掲載だ!!




「一挙2話掲載だと!?」 アシスタントは叫んだ・・・

「何だこの人気連載のような扱いは!?」 戸惑う読者・・・

「こんな・・無理に決まってる!!」 絶望が編集部を包み込む・・・

そんな中、1人希望を捨てない漢がいた・・・

「そうだ、肉汁を描けばいいんだ!!!!」



宗田豪・・・その人だった・・・


次回「いろんな意味で限界? 一挙2話掲載!!」にご期待ください!!



来週の味の助大丈夫でしょうか?
魔法の音に加え、七色の音も出さないといけないしね。
何か無意味な大コマが増えそうな予感がします。

                                               H16・1・30