「百舌の頭」


先生、覚えてますか?
記念すべき連載第1話目で・・・・・・


“丼で一番おいしいのは”




・・・そう言いましたよね・・・



「天才料理少年 味の助」(宗田豪)


過去を振り返らない漫画家が描く第26話のレビューです。



天堂への弟子入りをかけた味の助の丼勝負。
先攻したのは百田、“特製天丼”“ビフテキ丼”で理菜の恍惚とした表情を引き出した。

「なぜ表情で勝敗を決めねばならんのか」という疑問は彼方へと投げ捨てて、百田に対抗する味の助は・・・


“7色の香りの丼で勝負だっ!!”


そう言って味の助はトンカツを揚げはじめます。
揚げたてのトンカツを切り、ご飯の上に乗せ特製ソースをかけます。





“ソースカツ丼の出来上がり!!”





うん、ちょっと待ってみようか、宗田君。


キミはね、第1話目で・・・




こういう事を言ってるわけだよね。
このソースカツ丼が、どのように上の条件を満たしているのか説明して欲してもらおうか?

そもそもあの時も“肉ヒダカツ丼”でダメだったんじゃないか。
しかも今回の料理はバカの暴走で作った料理じゃなくて、百舌の舌での料理ですからね。



舌だけじゃなくて頭も鳥並みとは、大した能力だな百舌の舌。



3歩歩いて以前に作った料理も忘れたか、いやそれはさすがに失礼か。
以前自分で書いたことは3週くらいは覚えてますよね、宗田先生。



さて、このソースカツ丼の試食です・・・



んで、このカツからは桜の香りがするそうです。
どうやら、肉を桜のチップでスモークしたんだそうです。
そんな料理漫画っぽい理屈は重要ではありません。

しかも、これだけだと丼にする必要は全く無いわけです・・・すると・・・


“これからがオイシイところだよ!!”

“このカツ丼に・・・・”






カツ丼に・・・・・・??





トロトロトロトロトロトロ


バチバチ






・・・今更バチバチだと・・・?





“こんなのはどう?”

“カ・・カレー!?”

“すごーい!! ソースカツ丼がカツカレー丼に早変わりした!?”

“そっか香りといったらやっぱりカレーよね!!”









お前らバカばっか!!





何が“ソースカツ丼がカツカレー丼に早変わり” だ、だたカレーかけただけじゃネェか、これじゃただのカツカレーだよ。
もしかして宗田先生、カレーライスを丼に入れたらカレー丼になるとか思ってませんよね?
まぁ、意外とそういう人は多いのかも知れませんが、道を外れかけてるとはいえ、グルメ漫画の作者とは思えない表現ですよ。
さらに“香りといったらやっぱりカレー” なんて、おせちもいいけどカレーもね♪じゃねぇんだよ(?)
なんかね、本気で天才料理少年が作ってるのか疑わしいこと山の如しです。


この丼に入ってるだけのカツカレーを食べた理菜は・・・


“なんて素敵な香りなの・・!?”


と満面の笑み。
残念ながらエロくないです、何やってんですか先生。

しかし、百田のあの恍惚とした表情×2にこの笑顔で勝つ事ができるのか・・・

そう思ってると・・・





“実は僕ももう一つとっておきのがあるんだ!”





理菜ちゃん、昼食に丼4杯目!!


いくらなんでもそれは無いだろ、お前らもっと客のこと考えろよ。
もうね、ネタが無くて一品じゃページが埋まらないのバレバレ。
だって、さっきの丼だって要はただのカツカレーだからな。

そんなネタに困った先生が出した2つ目の丼は・・・


“海鮮丼!!”


・・・平凡すぎる・・・


も少し独自性を出してみませんか、ああ、肉汁とか以外でね。

まぁ、さすがにこのままじゃまずいと思ったのか、味の助は更に小細工。
いろいろを手を加えて変化する香りを演出します、食ってる方には迷惑以外の何者でも無いんだがな。
その流れですが・・・


海鮮丼⇒海鮮丼は石の器に入ってた⇒加熱⇒海鮮ビビンバ丼⇒鯛の出汁⇒海鮮焼き飯茶漬け


行き着く先はもはや丼ではないという驚きの状況。


「カツ丼⇒カツカレー」
「海鮮丼⇒お茶漬け」


第1話の「丼で大事なのはご飯のほう」と言う設定にツッコミましたが、 結局は丼じゃないから関係なかったんですね。
つーか、“丼勝負”だろ、ルール違反じゃないんですか、宗田先生。



んで、お茶漬けを食べた理菜ですが・・・


“心地良い磯の香りに満たされて・・海にいるみたい・・・・!!”


と、笑顔で答えます。





_| ̄|○ <・・・何やってるんですか宗田先生・・・


全然普通の笑顔なんです、先週のほうがまだパワーがありましたよ。
もう百田の勝ちじゃねぇ・・・と思ってたんですが、突如笑顔のまま涙を流す理菜。
理菜が流した涙の理由は・・・・・・ってな感じで今週は引きです。
まぁ、涙の理由は百舌の舌でサイコメトリーした理菜の過去に関係あるんでしょうけど。



さて、今週の宗田先生の料理ですが、不覚にもおいしそうだと思ってしまいました。
なんにせよ、今週は画力の向上は見られたものの、 ストーリーのいい加減さ、出力(肉汁&エロ表現)の低下など致命的な欠陥を抱えてます。

そろそろ・・・約束の刻(ウチキリ)・・・ですか?




次回予告・・・


味の助大逆転!?

理菜の涙のワケは・・・・!?





<もうダメポ・・・


次回「決着!? でも表情は百田の方が上!!」にご期待・・・・・・

来週は目に見えてツナギの話なので、期待しないほうがいいと思います。

                                               H16・5・17