第2回 「洋楽爆弾投下」

高校でBOOWY風バンドを始め楽しく過ごしていたがある先輩から強引に家に呼ばれ「いいから見ろ!」とビデオを見せられた。

-MR.BIG サンフランシスコ ライブ-

参った。半端ねぇ。これが世界か。これが本当のロックか。これがギターテクニックか。
なんと形容すればいいのか分からない位凄い衝撃を受けた。私は刹那の瞬間ポールギルバート信者となった、洋学との出会い。
その日、家に帰り俺に出来る事はないか、とにかく何かやるべきだ!……私はインチキ布袋モデルにしていた白のカッティングシートを剥した高校1年の8月だった。

その時借りたビデオはダビングし今でもたまに見ているがやはりポールギルバートは凄い、そういえばちょっと前にキンキキッズとヨロシクしていたのが悔しくてたまらなかった。
あの番組でキャーキャー言ってる女の子達はキンキの横に立っている2mの大男が誰か知っているのか!ギターのテクニックでは世界屈指の男で#%&%#”%なんだぞ!と言いたいが「へぇ、だから?」と言われるだけだし
ポールにとっても大人の事情だから仕方ないな。

おっと話がそれてしまった。そんなこんなでMR.BIGのスコアを買い(関連項目:機材紹介のチューナーの項)
必死にコピーした、テレキャスターでも構わない、とにかく弾きまくり時にはギターを抱えて寝た事もあった…と思う。

速弾きこそがギター上手い規準だ!等と勘違いしていて速弾きしない邦楽なんてションベン垂れの聴くヌルい音楽だぜ!と馬鹿な事を考えていた時期もあった。

※速弾きとはフレーズを高速に弾く事、3秒で思いつく曲にするとこんな感じ このこの音を聴くにはWindows Media Playerが必要です。
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その後ギターはアイバニーズのRGを買い(影響されたらそれしか見えない馬鹿である)速弾きを自分のスタイルにした。
しばらくするとMR.BIGはアルバム「HEY! MAN」をリリース、私は発売日に買い
自宅で聴いていたが興奮しアドレナリン大放出、BOOWYバンドを組んだ仲間もMR.BIGを聴いてくれていたので
電話をし受話器をスピーカーに当て「な!新曲いいだろ?な!な!」と興奮を分かち合った…今思うと電話回線の周波数帯で
仲間がどれだけ聴き取れていたか疑問だが、その時はそれでよかったと信じたい。
丁度MR.BIGの来日もあり翌年の4月26日 福岡サンパレスで見る事も出来た。
初めてのコンサートいやいや始めてのライブ!到着するとステージには白い幕が張ってあり(どんちょうみたいなもん)
あの幕の向こうに世界がある!とワクワクしていた、その時幕の向こう側からベースのチューニング音が聴こえてきた
会場は一気にざわめき出す「ビリーだ!ビリーが居る」完全に舞い上がって私はアワアワ言っていただろう
まぁこれも今思うとただのベーステク(ベース機材スタッフ)だったのかもしれない。
ベースの音も無くなると会場の照明が落ちボルテージも上がってくる、BGMがピタっと止み
ピアノのイントロが流れる「ヤバイ、ついに始まってまう」Vo、G、B、Dr一斉に音が出るのと同時に
白い幕が落ちる今ならまさに「キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 」である。
それからの約2時間は記憶にない。本当にない。
これで益々BIGマンセー、洋楽マンセーとなってしまった。

※ポールギルバートの手癖を弾いてみた このこの音を聴くにはWindows Media Playerが必要です。
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